×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

|
管理人の身の周りや脳内で起こった様々な事を綴ります。
| |
気まぐれにボツネタを上げてみる
先日出した新刊「六月の憂鬱」でボツにした展開を、折角なので晒してみようかと思います。 手帳のメモページに殴り書きした割と中途半端でガタガタな代物なので、そういうものでも許せる、という方は続きからどうぞ! 「あーあのシーンにこんな案もあったのねー」ということで。 ※本編を未読の方は御注意下さい。 ※「参考にならないサンプル」としてご覧になるのもいいかも知れませんが。(笑) P20下段真ん中辺りからのボツ展開(秩鉄視点) 「池袋、知らねェかと思って」 「池袋?」 「あぁ、今日は早めに戻るって言ってたらしんだがよォ、まだ帰って来ねェみたいで」 有楽町に差し出されたコーヒーを一口啜ると、奴もまた椅子を引いて俺の向かいに座り、少し考えるように視線を泳がせてから口を開いた。 「池袋なら昼間この駅で見たぞ?」 「あぁ、東上にもそれ聞いて、何か知らねェもんかと思って来たんだが・・・」 「そうだなぁ、言っても見たのはそれっきりだし、時間も結構前だからなぁ」 困ったように首を傾げて、奴はすまなそうに語尾を窄める。 「誰かと一緒に居たとか、なーんかねェかさァ?」 「あの時間の人込みだからな。まさかそんな大事になるとも思わなかったし・・・あ、でも──」 何か思い当たるように眉を寄せた有楽町に、俺は「何だ」と詰め寄った。 「いや、あの時珍しくさ──池袋がこっちに向かって手ェ振ったんだよ。普段なら全然そんな関心寄せてこないし・・・お前との話題にも乗らないだろ? 俺の事なんか」 自虐的な溜め息と共に、有楽町は乾いた声で笑う。 そんな事ァねェよ。言い返してやりたかったが、事実池袋は他社・他路線の事を話す機会なんて滅多に作らなかったので(そのせいで有楽町の事だって「池袋と乗り入れしている」という他は、ハイキングの時に僅かに交わした会話で得た情報くらいしか知らない)、俺はただ黙って曖昧に頷いた。 「──ところで、お前は何してたんだ? 何か箱、探してたみてェだけど・・・」 「あぁ、」 重苦しく落ち込みかけてしまった有楽町に、話題を変えようと床に置かれたダンボール箱を指差す。 「こっちも尋ね人だよ。副都心が帰って来なくってさぁ」 「副都心?」 池袋をひどく沈ませていたその男の名に、俺は機敏に反応する。 「明日開業だってのに、各駅に設置するパンフレットちゃんと準備したのかー? って思って見てみたら、案の定一種類残ってたよ」 机上に持ち上げられたダンボールの側面には『副都心沿線ガイド』の印刷と、その横にマジックペンで書かれた『渋谷駅』という丸囲みの文字があった。 「仕事ほっぽり出してどこ行ったんだか・・・全く、和光市から池袋までは同じルートを共有してるもんだからさ、まるで兄弟みたく扱われて参っちゃうよ」 「あぁ・・・」 頭を掻いて苦笑する有楽町に相槌を打ちながら、俺の視線はその『渋谷』の文字に貼り付いて──昨夜の池袋の涙が思い起こされて、その情景が離れなかった。 「・・・なぁ、渋谷って遠いか?」 「え?」 その文字を見つめたまま呟く俺の問いに、有楽町は背もたれに預けかけていた身を戻した。 「お前が走ってるっつー新木場と、どっちが遠い?」 「そんなの──新木場に決まってるじゃないか」 何を馬鹿な事・・・そう言わんばかりの裏返った声で答えて呆れ笑いを漏らす有楽町に、俺は「そうだよなぁ」と合わせて苦笑した。 「どうしたんだ? 東京の地理、解説してやろうか?」 半ば面白がって奴は『メトロネットワーク』なる路線図を持ち出してきたので、俺は首を振った。 「いや、距離的にはよ、分かってんだ。お前の方がずっと遠くに行くって」 渋谷なんて、慣れない土地ではあったとしてもそう遠くない。 「池袋の──事か?」 俺の頭の中など容易に読めてしまうのか、訊ねる有楽町に俺は頷いた。 「副都心、って奴の事が、相当気に入らねェみてェでなぁ・・・」 「あぁ──・・・」 *** 「じゃあ実際会ってみたらいいじゃないか。その方が早いし──どうせコレも渋谷まで持ってかなきゃだから、どっかで行き会うだろ」 立ち上がった有楽町が抱え上げたダンボールを、俺は横から手を伸ばしてひょいと取り上げてやった。 「──いいのに」 「いんや、貨物は俺の得意分野だからな」 にかりと笑って見せると、有楽町は「悪いな」とはにかんだような表情でドアを開けた。 「東上がさ、話してても相変わらず秩鉄が秩鉄が、って、お前に未練たらたらだよ」 「そうか・・・」 通路を歩きながら有楽町が語るそんな言葉に、俺は何とも言えない気持ちで返答した。 「お前はアイツと──東上と、仲良いみてェだな」 「ん? あぁ、まぁ──今のところ、乗り入れてるのは俺だけだからな」 明日からはあっちも副都心入っちまうけど、 ────────── ・・・はい、予告通り中途半端に終了です。 この後秩鉄には「東上の事、宜しく頼むぞ」的な台詞を言わせるつもりでした。 ★ボツ理由 ・池袋がさらわれてるのに危機感がなさすぎる ・ラストの辺りがどう見ても秩鉄×有楽町 細かい台詞とかは一部決定稿にも活かしましたが、それにしてもこれは展開がノロノロしすぎですからね・・・。 ちなみに「***」で区切った部分は上手く繋げる言葉が思いつかず、とりあえず先の台詞を書いてしまえーと捨て置いた証です。 下書きの段階では大体いつもこんなアバウトさです。 PR コメントを投稿する
この記事のトラックバックURL: <<西武の栄光・・・! | ブログトップ | 無題>> | カレンダー
カテゴリー
プロフィール
HN:
藍染衛門
年齢:
39
性別:
女性
誕生日:
1987/07/14
職業:
国語の先生
趣味:
妄想、鉄道、漫画集め
ブログ内検索
|